年表・The A to Z of Sufismから (3)

前回からの続きです。

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833/218 マアムーン没。アッバース朝カリフ(在位813–833)。ギリシャの科学・哲学文献のアラビア語翻訳を、自ら中心となって後援し、のちの中世期になって西洋世界の思想と科学に影響を及ぼすことになる諸学問の保存に貢献。ムゥタズィラ学派の合理主義を好み、「国教」として公認を与えた。

841/227 ビシュル・イブン・アル=ハーリス、通称アル=ハーフィー(裸足の者)没。著名な禁欲家。

849/235 ファーティマ・ニーシャープール没。ホラーサーンの神秘家。バーヤズィード、ズーン・ヌーンの知己アフマド・ヒズルヤーの妻。

855/241 アフマド・イブン・ハンバル没。第四の、そして現在アラビア半島で主流となっているスンナ派法学の開祖。

857/243 アル=ハーリス・イブン・アサド・アル=ムハースィビー没。イラクの神秘道の導師であり神学者。『神の大権への服従』著者。

860/245 サウバーン・イブン・イブラーヒーム・ズーン・ヌーン没。エジプト人スーフィー。経験的知識に関する独特の解釈を生み出したことで知られる。アブー・トラーブ・ナフシャビー没。中央アジアの禁欲家、ハーテム・アル=アサムの弟子。

861/246 アル=ムタワッキル没。アッバース朝カリフ。ムウタズィラ学派の神学に反対し、イブン・ハンバルの伝統主義を再び中心的な地位に据えた。

867/253頃 サリー・アッ=サカティー没。バグダードの禁欲家。愛に関する教えは物議をかもした。

870/256 アル=ブハーリー没。中央アジアの学者。彼が編纂したハディースは、「六書」と呼ばれる権威あるハディース集成書群の中でも最も重要とされている二冊のうちの一冊である。

872/258 ヤフヤー・イブン・ムアーズ・アッ=ラーズィー没。ニーシャープールのスーフィー、説教師。

873/259 フナイン・イブン・イスハーク没。ギリシャ文献翻訳をその最高水準に高めた学者。アル=キンディー没。最初の偉大なアラブ哲学者。

873/260 「十二イマーム派」の第十二代イマームが「ガイバトゥル・スグラー(小幽隠。死没ではなく、どこかに身をひそめて隠れている、という解釈)」の状態に入る。シーア信仰によれば、隠遁して再臨するまでの間も「時の主人」としての働きをなしているとされる。

875/261 タイフール・イブン・イーサー・アブー・ヤズィード(バーヤズィード)・アル=バスターミー没。陶酔的発話によって知られるペルシャの神秘家。

878/265頃 アブー・ハフス・アル=ハッダード没。ニーシャープールの神秘家/禁欲家。

884/270~1 ハムドゥーン・アル=カッサール没。禁欲家、マラーマティーヤ教団の指導者。

888/275 アフマド・グラーム・ハリール没。885/272年、ヌーリーらバグダードのスーフィーたちを罪人として告発した人物。

896/283 アリー・イブン・アッ=ルーミー没。バスラのスーフィーによる禁欲的な苦行についての記述を残した。サフル・アッ=トゥスタリー没。スーフィーの釈義学者で神学者。マニュアリストがしばしば参照先とする。サーリミーヤ学派に影響を与えた。

898/285頃 ムハンマド・イブン・アリー・アル=ハキーム・アッ=ティルミズィー没。中央アジアの理論家。

899/286 アブー・サイード・アル=ハッラーズ没。イラク生まれ。kitab al-Sidq(篤実の書)の著者。

10/3~4世紀 マッキー、カラーバーズィー、サッラージュによって精神性に関する最初の優れた教書が著される。スーフィーの文筆活動が大きく発展した時代。

904/291頃 イブラーヒーム・アル=ハッワース没。イラク出身、放浪の禁欲家。

907/295 アブー・ル・フサイン・アン=ヌーリー没。バグダードのスーフィー、サリー・アッ=サカティーの弟子。Maqamat al-Qulub(心の階梯)の著者。

909/296 ムハンマド・イブン・ダーウード没。ザーヒル法学派の始祖の息子。ハッラージュを非難し、また他の学者たちにもそうするよう煽動した。純潔の愛を理想とする趣旨の書を著し、純潔性に殉ずるよう主張。神と人の相互愛の可能性を否定し、神秘道的な愛からあらゆる人間的な要素を排除した。アムル・イブン・ウスマーン・アル=マッキー没。

910/298 ジュナイド没。法学者、バグダードの神秘家。最も偉大な「素面(しらふ)」のスーフィー。スムヌーン・イブン・ハムザ、通称アル=ムヒッブ没。初期のバグダードのスーフィー、サリー・アッ=サカティーの門弟。アブー・ウスマーン・アル=ヒーリー没。中央アジアの禁欲家。

915/302~3 ルワイム・イブン・アフマド没・初期のバグダードの神秘家、ジュナイドの朋友。

922/310頃 アブー・ル・アッバース・イブン・アター殺害される。ハッラージュの支持者。

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922年にはハッラージュ自身も絞首刑に処されていますね。

AL-HALLAJ IS LED TO THE GALLOWS | Christie's
AL-HALLAJ IS LED TO THE GALLOWS | Christie’s

「絞首台に連れられてきたハッラージュ」。絞首台は空っぽで何もぶら下がっていない。画面中央に燃える金色の火を、皆さんが取り囲んで不安げに見ている。

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