筋トレ

去年だったかに長女ちゃんに教わって以来、思い出すたびに悔しいtumblrがあります。

Lessen ラッセンの絵からイルカを消す

また思い出しちゃった。悔しい。天才。嫉妬しちゃう。何この存在の不在。イルカがいないだけで、構図や色合いはまだラッセン。ラメが見える気がするレベルでキラキラしてる。なのに何この圧倒的な不安。

ラッセン、ときどき見に行きたくなるんです(ウェブ上で)。最近はとみに見に行っちゃう。AIが制作するイラストレーションってちょっとラッセンぽくないですか? 何が、どこがどう「ラッセン」なんだろうと思って見比べたりしてるんですけど。

ラッセンすごいですよね。

インテリアとしてのアートというか、お茶の間にアートっていう認識を広めたのってすごいと思います。IKEAのアートパネルってラッセンが開拓したフロンティアじゃないですか。とはいえ作風はラッセンとは真逆ですね。よくわかんないけどなんかおしゃれっぽそうな風景っていうか静物っていうか抽象? なんというか主張しないというか、意味がないことに価値があるというか。空間へのなじみが最優先される、機能性重視の。材質的にはどうかしらないが、概念としては経年劣化がゆるやかそう。あれが「おしゃれ」じゃなくなる日って来るんですかね? 賞味期限が長持ちするのはそもそも「意味のなさ」ゆえ、ってことですよね。終わったとき、あれは何になるのでしょうか。IKEAのアートパネルとラッセンのどちらかを飾れって銃を突きつけられたらわたしラッセン選んじゃいそう。

ちょっと前に長女ちゃん(本日2度め)が成田三樹夫のTシャツを買ったんですよ。「今これがほしいのよね」とリンクを送ったら、その1,2週間後に買いよったですよ。先を越されたのが悔しくて、もっとなんかインパクトある勝てるTシャツをずっと探しているんです。で、スパイスガールズのを買いそうになって思いとどまって、Run-D.M.C.のを買いそうになって思いとどまって、プリンスのパープルレインのを買いそうになって思いとどまって、いまラッセンのTシャツを買いそうになって思いとどまっている。検索したらメルカリに出品されてるのが出てきたんです。てかメルカリ似合うなあラッセン! 人間の物欲の残骸が打ち寄せるメルカリの浜辺にラッセンの描く理想の海(とイルカ)。

だめです。まだ修行が足りてない。筋トレして鍛えてからでないとラッセンTシャツは着られない。ラッセンTシャツを着るには単なる開き直りとかウケ狙いとかじゃなく「こっちが本当の現実だよ?」みたいな顔して歩くほんものの筋力が必要とされる。

どうやって鍛えるのがいいかしら。ラバライト置いてみる? 家じゅうのファブリックをクラッシュベルベットにする?