奈落へ墜ちる前に

『ルーミー詩撰』 メヴラーナ ジャラールッディーン・ルーミー 奈落へ墜ちる前に 1   守護天使たちは、常に彼を取り囲んでいた。 彼の目に見えなかっただけのこと。 それが今や姿あらわに、看守…

ソロモンの鳥たち

『ルーミー詩撰』 メヴラーナ ジャラールッディーン・ルーミー ソロモンの鳥たち 1   宮殿に飼われた鳥たちの議論は まるでこだまのように虚しい ソロモンの鳥たちは何処にいるのか 彼らの言葉…

我欲について

『ルーミー詩撰』 メヴラーナ ジャラールッディーン・ルーミー 我欲について 1   ナフスこそは、全ての偶像の根源だ。 物質を用いて造られた偶像が蛇なら、 観念の偶像は目に見えぬ巨大な竜だ。…

美しい死

『ルーミー詩撰』 メヴラーナ ジャラールッディーン・ルーミー 美しい死 1 それをヨセフのように慕わしく思う者なら 惜しまず魂を差し出して購いを得るだろう それを狼のように忌み嫌い避け続けるなら やが…

礼節の祈り

『ルーミー詩撰』 メヴラーナ ジャラールッディーン・ルーミー 礼節の祈り 1   共に祈ろう、神よ、我らに自制の心を与え給え、と 自制を失い、主の恩寵までも失うことのないように2 自制の心無…