見えざる力

『ルーミー詩撰』 メヴラーナ ジャラールッディーン・ルーミー 「見えざる力」1   我らは葦笛、奏でる調べはすべてあなたのもの 我らは山々、響くこだまはすべてあなたのもの 我らはチェスの駒、…

イブリースの告白

『ルーミー詩撰』 メヴラーナ ジャラールッディーン・ルーミー 「イブリースの告白」1   かつて私は天使であった。 私は神に仕えた、私は魂の全てを捧げた。 それ以外に、私の踏む道のあるはずも…

光はひとつ

『ルーミー詩撰』 メヴラーナ ジャラールッディーン・ルーミー 「光はひとつ」1   ランプはそれぞれ違っても、放つ光は同じひとつ。 光、それははるか彼方から届けられる。 あなたがランプに眼を…

羊飼いの祈り

『ルーミー詩撰』 メヴラーナ ジャラールッディーン・ルーミー 「羊飼いの祈り」1   道の途上でモーセは羊飼いを見た。 羊飼いは涙をこぼして一心に祈っていた。   わが主よ、選ばれ…

神化

『ルーミー詩撰』 メヴラーナ ジャラールッディーン・ルーミー 「神化」1   蠅が蜜に落ちる。 体のどこもかしこも、部位の別なく 蜜に絡めとられて動かなくなる。 「イスティグラーク」、すなわ…