光の子供たち

『ルーミー詩撰』
メヴラーナ ジャラールッディーン・ルーミー

光の子供たち 1

 

あの星々の向こう側に、別の星々の輝く宇宙がある ––
イフティラークの影も無く、凶兆も無き別の宇宙が。2

既に知られた七層の宇宙とは、別の宇宙がある。
そしてその宇宙を、行き来している星々がある。

神の光を内在させ、神の光を以て輝きを放つ星々。
その軌道は重なるでもなければ、離れるでもなく。3

あの星々を守護の星座とする者ならば誰であれ、
その魂はすれ違いざまに異教の徒を焼き滅ぼす。4

神は全ての魂の上に、惜しみなく光をまき散らしたもう。
祝福されし者達は、衣をたくしあげてこれを拾い集める。

贈られた光の豊かさ、気前の良さに、
神以外の何ものも目に入らなくなる。5

海に属する者は海へと還る、
いつかの道を再び還りゆく ––

やがて奔流となり山頂から流れ出で、
愛と混じり合い我らの体と魂を潤す。6

 


1. 『精神的マスナヴィー』1-754.

2. 「イフティラーク( ihtiraq )」とは占星術用語における「コンバスト(燃焼)」に相当する。五大惑星(金星、水星、火星、木星、土星)のいずれかが太陽と近しく同列になる天体現象を指す。

3. 物質界における事象は惑星の影響下にあるといわれるが、覚醒した者の運命は、神的本質の天界において永遠に光り輝く精神の惑星、精神の発光体 から届けられる。ここで言う「星々」とは神の名前と属性であり、それらは神秘主義者の人生のあらゆる場面を決定づける。多種多様の影響を与えるという意味においては、それらは決して分割不可能ではない。それでいてより高い視点から見ればそれらは、本質において未分化かつ同一であり、互いに互いを証明し合っている。

4. 投げつけられる流星が悪魔を燃やすのと同様に、覚醒した者の輝ける魂は不義と不信を焼き滅ぼす。コーラン67章5節参照。

5. ハディース(預言者の伝承)によれば、以下の通り:「神は暗闇で生きものを創りたもう。それから神は彼らの上に、少しばかりの主の光をきらめかせたもう。きらめきを受け取ったものは正しき道を歩み、受け取り損ねたものは過ちの道を歩む」。

6. あらゆる「部分」は、その「全体」を探し求める。「魂のきらめき( Funkelein der Seele )」は愛に背を押され、それがきらめき生じた原初の光輝の方へと向かう。

67-5. われらは、最下層の天を照明で飾り、それをサタンどもを打つつぶてとした。われらは、彼らのために火炎の懲罰を用意しておいた。