「ファトワ」の信ぴょう性

ちょっとおもしろかったのでめもしておくことにしました。

elements of a fatwa & their contribution to confidence in its validity (pdf)

おおざっぱにまとめると、

ファトワを求める人々(ムスタフティ)と、求めに応じてファトワを与える人々(ムフティ)がいると思ってください。で、このムスタフティの皆さんが、何をもってそのファトワを信頼できると判断するのか、判断基準はどのへんにあるのか。と、いうののサーベイ結果が↑のpdfです。サーベイについてはフェイスブックとツイッターをもって周知して、アラビア語と英語の二言語を用意して、「信頼に足る従うべきファトワであると判断する際に、私が重視するのは……」の後にエレメントを5つ用意し、それぞれに「強く同意する」「同意する」の選択肢を用意した。その結果がこれだそうです:

1. 評判高く有名なムフティや組織が発表していること 94.4%
2. コーランやスンナによる裏付けが記載された文書形式であること 85.7%
3. その(ファトワの)有効性を説明する文書形式であること 82.2%
4. 過去の法的判断を参照していること 66.7%
5. (ファトワを出したムフティの)署名や公的な捺印があること 51.0%

サマリーには、アンケートはインターネットを介して行われたもので、対象者はスンニ派ムスリムで、回答者は「自称スンニ派ムスリムの男女計うん千名」、と、いうふうにあります。

「ちょっとおもしろかったのでめも」と書いてしまいましたけれど、いやいやいやいや。これ全然おもしろくないですね。おもしろくないっていうか。何ていうか。この5つだったら、2と4が上位にきてないとおかしくないですか。1はかなりどうでも良くない?意地でも、これに○つけちゃ駄目なんじゃないの?

他にも「どんなシチュエーションで発せられたファトワを信頼に足ると判断するか」といった設問があります。1位は「ムフティから直接下された場合」。同時に、「ムフティの公式サイト」「TV」「ラジオ」についても、半数以上が「信頼に足ると判断する」と解答している。

アッラーのみ使いは言われた。「まことにアッラーは人々から知識を取り上げて、消滅なさるのではない。アッラーは学者らを連れ去ることで知識を取りあげてしまわれるのである。それ故、アッラーが学者を残さなくなると、人々は無知なる者を彼らの指導者に選び、彼らが教えを乞うとその指導者たちは、なんらの知識もないのに、彼らに説教を行おうとする。そのため人々は自ら迷い、他人をも迷わせてしまうのである」。

と、いうハディースがあってだな。

別のところに書いたのを、こちらに保存しました。