“THE FOOD LAB”というのを

読んでるところで年が明けちゃってもう1週間経ってしまいました。

The Food Lab: Better Home Cooking Through Science

料理本のたぐいは大好きなのです。レシピはわりとどうでもよくって、とにかく読むところがたくさんある料理本が好きです。ごはんについて書かれた文章は読んでいて本当にひたすら楽しい。『ハディース』なんかも、気がつくと食べものに関するところばっかり読んでいる。”THE FOOD LAB”は四捨五入すると1000ページあります。わーい、読むところがたくさんある!

わたしの本棚にあるお料理ジャンルの御本のうち、いちばん分厚いのはもうずっとブオナッシージ翁の『決定版 新パスタ宝典』だったのですが、この御本はそれをあっさり超えていきました。とに、かく、ばかみたいにでかい。ぶあつい。そしてこれが一番重要なのですが、表紙がやたらとかたい。ぶあつい御本ってそれだけで鈍器ですが、この御本は表紙が本当に洒落にならないくらいめちゃくちゃかたいのでもはや鈍器っていうか凶器です。っていうかいざとなったらこの御本でスパイスとか、よゆうで叩き割れると思う。そんな「いざ」はあんまりないと思うけど。

Serious Eatsという、いろいろな意味でハードコアなものすごく気合いの入った料理サイトがあるのですが、そのサイトのディレクターをやっておられるのがこの御本の著者であるJ. Kenji López-Altさんという方。”I’m a nerd, and I’m proud of it.”って始まる序章のページをめくると
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なんかすごいしあわせそうに火炎放射してるおたくがいる。これが著者のKenji。

The Spokefulというポッドキャストの12/17回にFood Science Smackdown: The Food Lab vs. The Sporkfulというタイトルで登場してるんですけれども、

チーズバーガーのチーズは階層的にはどこに配置するのがベストか、みたいなどうでもいいようなよくなさそうな、でもやっぱりおおむねどうでもよさそうなことをものすごい情熱的な早口でまくしたてて「どうでもよくない、人生の一大事」に仕立て上げてるおたくがいる。それが著者のKenji。なんですが、御本の文章の運びもだいたいこんな感じだと思ってください(だから読んでて「うるさい!」ってなります)。合間あいまにゆでたまごがゆであがる水温と海抜の相関だの、七面鳥の焼き時間と温度と焼き上がりの水分含有量だの、そういうのの棒グラフとか折れ線グラフとかが挟まれています。

「レシピはわりとどうでもよい」などと冒頭で書きましたが、でも先日さっそくこの御本の通りにロースト・チキンを下ごしらえしてみたりもしましたよ。非常に具合がよかったです。Serious Eatsのサイト上でも公開されていますが、”Butterflied Chicken” という、なんていうか見ため鶏のひらき?みたいな方法。焼き上がりまでが早い&ぱさつきがちな胸肉もしっとりでした。

調味につかったのはザータルです。うちむらでもらったの。それとオリーブ油をまぜまぜ&ぬりぬりしました。おいしかったです。

あとこのような御本も読んだ。

日本のモスク – 滞日ムスリムの社会的活動 (イスラームを知る)
何か事件が起きたときだけ呼ばれて「へいわのしゅうきょうです」とかなんべんも同じことを繰り返し言わされて、それ以外のふだんはまるっっっきりいないことにされているので、こういうふうに「いるよー」みたいな感じの御本を見るとちょっとよわいです。

それに、こういう「そっとのぞいてみてごらん」みたいな距離の取り方にもよわいです。つまり、良い御本です。