年表・The A to Z of Sufismから (7)

前回からの続きです。

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1309/709 アレキサンドリアのイブン・アター・アッラー没。エジプトの著述家、伝記作家。シャーズィリー教団に属した。『ヒカーム(知恵の格言)』著者。

1312/712 スルタン・ワラド没。トルコ人詩人、著述家、ルーミーの息子。マウラウィー教団の創始者。

1316/716 ラモン・リュイ没。 カタルーニャ(スペイン)の神秘家、学者。スーフィー文学の影響を受けている。

1321/721 ユーヌス・エムレ没。トルコの著名な詩人。ダンテ・アリギエーリ没。『神曲』著者。

1324/724 パーニーパットのシャー・アブー・アリー・カランダル没。禁欲生活を送るために神学的学問を捨てたインド人スーフィー。

1325/725 アミール・ホスロー没。インドにおけるムスリム時代の最初期における最も高名な詩人、インド=ムスリム音楽の伝統の始祖。ニザームッディーン・アウリヤー没。インドの学者、指導者。インドにおけるチシュティー教団の伝播者。

1327/728 マイスター・エックハルト没。ドイツ・ドミニコ会の神秘家。 神の言表不可能性を主張し、マイモニデスに影響を与えた。

1328/729 アミール・フサイン・ハラウィー没。スフラワルディー教団の神秘家、著述家。イブン・タイミーヤ没。中世期の主要なハンバリー派の神学者、スーフィズムの批判者。

1330/730 アブドゥルラッザーク・アル=カーシャーニー没。重要なスーフィー用語辞典の著者。

1334/735 サフィー・アッディーン・アルダビーリー没。ペルシャ人、サファウィー教団の精神的始祖。

1335/736 アブー・ル=マファーヒール・ヤフヤー・バーハルズィー没。クブラウィー教団のシャイフ。

1336/736~7 アラーゥッ=ダウラ・シムナーニー没。ペルシャ人神秘家、著述家。ハサン・シジュズィー・ディフラウィー没。チシュティー教団の伝記作家。

1337/737 マフムード・アッ=シャビスタリー没。ペルシャ人の著述家、詩人。『秘密の薔薇園』『至福論』著者。

1337/738 ブルハーヌディーン・ガリーブ没。インドの学者、チシュティー教団におけるニザームッディーン・アウリヤーの後継者。

1350/751 イブン・カイイム・アル=ジャウズィーヤ没。著名な神学者。『定められた礼拝の諸神秘』著者。同書において、讃美する者の口を通して神は自らを讃美すると説いた。ディヤーウッディーン・アン=ナフシャビー没。チシュティー教団と行動を共にしたペルシャ人著述家、詩人。『鸚鵡七十話』の著者(翻訳者)。

1353/754 ムハンマド・トゥグルク没。強大なインド王朝の統治者。1327年、多くの知識人/神秘家たちをデリーからデッカへ追放した。

1356/757 ナスィールッディーン・マフムード・チラグ・デリー没。インドのチシュティー教団の学者、ニザームッディーン・アウリヤーの後継者。

1357/758 ズィヤーウッディーン・バラニー没。 インドの歴史家。ニザームッディーンと彼がチシュティー教団にもたらした影響について著述した。

1368/770 明朝によりモンゴル元朝が滅亡。

1371/772~3 タジャドゥッディーン・スブキー没。奇跡は二十五種類に分類されるとした。

1377/779頃 イブン・バットゥータ没。北アフリカ出身。世界一周の詳細な旅行記を通して、スーフィーの生活と修道生活に関する多くの情報を残している。

1381/782 シャラフッディーン・マニーリー没。インドにおけるフィルダウスィー教団の指導者。多くの書簡を残した。

1384/785 ジャラールッディーン・フサイン・アル=ブハーリー没。 別名「マフドゥーム・ジャハーニヤーン」。あらゆる宗教分野について著述した多作の作家。ムルターン北東のウッチュに居を定めた。

1385/787 ミール・サイイド・アリー・ハマダーニー没。カシミールのクブラーウィー教団創始者として活発な働きをした。

1389/791 ムハンマド・シャムスッディーン・ハーフィズ没。著名なペルシャ神秘詩人。中央アジアのスーフィー、ナクシュバンディー教団の創始者フワージャ・バハーウッディーン・ナクシュバンド・ブハーリー没。アブー・ユースフに連なる第七代フワージャとして尊敬を受けた。

1390/792 イブン・アッバード・アッ=ルンディー没。イベリア=モロッコ系のシャーズィリーヤ教団の精神的指導者。書簡が名高い。

1391/794 バハーウッディーン・ナクシュバンド没。中央アジアのシャイフの名祖。

1394/796~7 ファドゥルッラー・アスタラバーディー没。フルフィー派伝統の開祖、指導者。

15/9世紀初頭 カイグスーズ・アブダール没。トルコの神秘詩人、著述家。ベクターシ教団に属した。

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フワージャって転写すればいいのか、それともハージャかホージャか、ちょっと迷いましたがまあいいや。なんかよくわからんがありがたい感じなんだよ、というのが伝わればそれでいいわけです。

アブドゥルラッザーク・アル=カーシャーニーさんというひとの、「重要なスーフィー用語辞典」ってこれです。


A Glossary of Sufi Technical Terms

今はなきOctagon Pressの御本。アラビア語・英語が一緒に収録されててなんかお得です。しかし「うっ」てなる値段がついている。

ちゃんと辞典なのでアラビア語のアイウエオ順に言葉が並べられています。アイウエオ順というか、いわゆる「アリフ・バー順」ではなくアブジャド順に並んでいるのでイロハ順と言った方があたっているのか(違うと思うけど、雰囲気として)。

伝統的な文字順
「アラビア文字記数法」も参照

現在使われている文字の順序では字形の似たものを1箇所にまとめているが、これとは異なり、アブジャド順というフェニキア文字以来の伝統的な文字順序も存在する。地域によって違いがあるが、もっとも一般的に行われている順序は以下のとおりである(右から左に進む)。アラビア文字を数字として使うときにもこの順序が使われる。

8つに分割して適当な母音を補い、「’abjad hawwaz ḥuṭṭī kalaman sa‘faṣ qurišat ṯaḵaḏ ḍaẓaḡ」のように唱える。 –– アラビア文字 – Wikipedia

ウィキペディア便利だなあ!

「8つに分割して適当な母音を補い」唱えられるそれは、神様のアルシュ(玉座)を支える八天使の名前だと教わりました。

69章17節。

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