黒人射殺の警官不起訴、米で暴動「人種差別だ」 大統領は沈静化呼びかけ
・これ、6月から8月までの間に米国のあちこちで白人警官に黒人男が射殺されててファーガソンが4人目か何かだったんですよね。ファーガソンがクローズアップされたのは「黒人が暴徒と化した」からであって、白人警官に黒人男が射殺されたくらいでは国際的に報道されたりはあんまりしない。
・80年代までのアフロ・アメリカンの男性なら、皆が皆やっていたことのひとつに「ジーンズのアイロンがけ」というのがありました。出かける前には必ずジーンズにアイロンをかける。シャツは衿のあるものを選び、もちろんシャツの裾はジーンズの中へ。やり過ぎというくらい身だしなみに気を配る=トラブルを避けるための生活の知恵だったのでした。
・そのようなわけで、トレイヴォン・マーティン君が射殺された事件にしても、もちろん同情はするものの、同時に夜間にパーカーのフードを被って出かけたりすれば、トラブルのひとつやふたつ起きてもおかしくはないだろう、と考える40代~50代のアフロ・アメリカンは(身の回りを見渡しただけではあるけど)少なくありません。
・こういうのを、生前の義理パパは dead right と呼んでいました。向こうからトラックが突っ込んでくるのが見えているのに横断歩道を渡ってはねられて、「青信号だったんだからおれは正しい」と叫んだところで、それは dead right というものだ、というふうに。
・突っ込んでくるトラックがわるいに決まっています。でもrightを行使したかったら、生きているにこしたことはありません。こういうはなしはとても難しいですべ。「殺される側にも原因がある」というようなことを言おうとしているのでは決してないのだけれども、そういうふうに受け取られないとも限らないですし。
とりあえず、クリス・ロックの「おまわりさんから身を守るコツ」というのを鑑賞してみましょう。
「警官の暴力の犠牲者になりたくない」 –– ぼくも含めて黒いコミュニティにいるみんなの最大の心配事といえばこれですね。そこでクリス・ロック・ショウは皆さんにとってとてもためになるチュートリアルを用意しました。ごらんください!
「おまわりさんから身を守るコツ」
おまわりさんと一対一で向き合って、「こいつ、おれをぶんなぐるつもりなんじゃないか」と気になったことはありませんか?そんなあなたにいくつかの簡単なコツをお教えします。不安とさよならしましょう!
ひとつめは【法に従え】。法律にはそれなりの理由があります。法をこのようにとらえてみましょう –– 「おれならそんなバカはやらねえよ」。「バカ」というのはこういうことです:カージャック。恐喝。放火。ドラッグを売る。ドラッグを買う。刺す。撃つ。
【常識で考えろ】。これは最大の防禦です。地下鉄の改札を飛び越えるだけなら、ちょっと注意されるだけで済むでしょう。ですが銃を持ってくわえマリファナで地下鉄の改札を飛び越えたりすれば、ケリを入れられる可能性が高くなるのは当たり前ですね。
ロドニー・キング事件については、ご存知ですよね。でもロドニー・キングが、次のコツを知っていたらあんなことにはならなかったでしょう。パトカーがライトを点滅させているのが見えたら、【すぐに停まれ】。皆さんもよく知っていますよね。追いかけて来るおまわりさんが次に取る行動、それは「あなたにケリを入れる」ことです。
大音量でラップミュージックをかけながら運転していた場合は、【すぐに消せ】。おまわりさんが横づけしてる間じゅうクソを垂れ流し続けるのはバカとしか言いようがありません。そしておまわりさんがあなたに話しかけたら、【行儀良くしろ】。
「おまわりさん、何か事件でもありましたか?」 –– 正解です。両手をハンドルに置き、車中に留まりましょう。
「何か用か、このマザーファッカー!」 –– 不正解です。ケリを入れてくれと言っているようなものです。
友人を気軽にあなたの車に乗せてはいけません。あなたの友人がまともであるとは限りません。友人を車に乗せる前に尋問しましょう。銃を持っていないか。ドラッグを持っていないか。保釈金は持っているか。その上で、おまわりさんに停車を求められた場合について事前に友人に注意しておきましょう –– 【黙ってろ】。
おまわりさん:免許証と車輌登録証を拝見します
あなたの友人:何か用かよこのマザーファッカー! –– 不正解です。どうしても友人と一緒に車に乗りたいなら、【白人の友人を持て】。助手席に乗っているのが白人なら、銃をつきつけられることもなくせいぜいチケットを切られる程度で済みます。
それから、絶対に怒っている時の彼女を車に乗せてはいけません。家に置いてきてください。女は怒ると何を言い出すか予測不可能だからです。
あなたの彼女:このひとマリファナやってるのよ!ヤク中なのよ!
怒っている女が見たいもの、それはケツにケリを入れられているあなたに他なりません。
おさらいです。【法に従え】【常識で考えろ】【すぐに停まれ】【すぐに消せ】【行儀良くしろ】【黙ってろ】【白人の友人を持て】そして何より一番大事なのが、【怒っている女を車に乗せるな】。これさえ正しく守っていれば、たぶんおまわりさんから身を守ることができるでしょう!
クリス・ロック、こないだのSNLでは「ISISが『シャークタンク』(米国版『マネーの虎』)に出演」する、というシチュエーション・パロディをやっていました。
「ぼくたちと一緒に西洋を征服しましょう!!」
こういうのには必ず噛みつくCAIR(Council on American-Islamic Relations)も、今のとこ何も言ってません。われわれ、よくもわるくも今はそれどころじゃないようです。
別のところに書いたのを、こちらに保存しました。