「これ、なんて書いてあるんですか?」
「い、いすらむてちょう、って書いてあります……」
「へー!すごーい」
「すごーい」
「え、漢字だとこういうふうになるんですか?」
「む、むかしの日本ではそう書きました、い、いまでも中国ではこう書くこともあるそうです……」
「へー!そうなんだー」
「そうなんだー」
「え、ええといちおう中身はですねこういう具合にその、グレゴリオ暦とヒジュラ暦が」
「あー!知ってるヒジュラ暦ってイスラムのカレンダーですよね」
「えー!なにそれなにそれ」
「へー!すごーい」
「すごーい」
か、買ってください……
***
先日、東京ジャーミイのチャリティバザーに参加しました。気になっていたナスレッティン ホジャにも会えました。「あんたか!」「わーん、ぼくですすみませーん」っていう感じのオチがついた。ジャーミイ建物裏でケバブを削ったりアイスクリームを盛りつけたり、忙しそうでした。
わたしはひまだった……いや、ひまというほどひまでもなく、お立ち寄り下さる方もわりといらっしゃったり、作ってみたノートにもそれなりに皆さん興味を示して下さったりだったんですが、売れるかというとなかなか難しい。寺男氏(仮名)が「しょうがねえなあ、おれの本を出してやるから売ってみろ」と何冊か提供してくれて、そしたら皆さん御本は好きなのな!あっというまに一冊、また一冊と売れた。2日めも自分の本棚から持ち出して並べてみたらこれもよく売れてくれました。お買い上げ下さった方、ありがとうございました。おかげ様でチャリティというそもそもの目的が果たせました。
で、ノートです。売れなかったは売れなかったのですが、それはそれとして各方面から様々なフィードバックは頂けた。やっぱり実物は作ってみるものだなあ。
今回、B5サイズの「ノート」にしたのですが、こんな感じでマンスリー・カレンダーをつけてあります。月齢カレンダーは国立天文台から借りてきました。
で、最後尾のところに、曜日や月の呼称だとか、祝日や行事などを。
さらに表紙をめくってすぐのところには、
主よ、わたしたちがもし忘れたり、過ちを犯すことがあっても、咎めないで下さい。主よ、わたしたち以前の者に負わされたような負荷を、私たちに負わせないで下さい。主よ、わたしたちの力でかなわないものを、担わせないで下さい。
免責事項を入れておきました!これでもう何があってもだいじょうぶですよ。
フィードバック(というか、ご意見)でいちばん多かった、多かったというかもうほとんどこればっかりという感じだったのはサイズ。「ちょっと大きいかなあ」「これの半分、本当に手帳サイズにしてくれたら使う」とのこと。うーんわかった。がんばる。それから、表紙がモノクロームなのがさみしい的なご意見もあった。あと、グレゴリオ暦とヒジュラ暦の区別がつきやすいようにしてほしい、とか。うむー。「どちらをメインにするか、はっきりした方がいい。これだとどっちつかずに見える」というのは寺男氏(仮名)のご意見。
それから、そうだ!「わあ、これはいい。これはいい」とすごく喜んで、「宣伝しておきますね!」と買っていって下さった方がいらっしゃいました。学校の先生でした。「1年間が過ぎちゃって、使い切っちゃった後はどうしたらいいですか?」と仰るので、もちろん「もちろん、また作りますとも!」と請け合いましたとも。
次はサイズも小さめにして、グレゴリオ暦とヒジュラ暦の区別がつきやすいようにして、表紙もはなやかにして、中には細々としたトリビアをちりばめてみたりなんかもして、それからそれから
主よ、わたしたちがもし忘れたり、過ちを犯すことがあっても、咎めないで下さい。主よ、わたしたち以前の者に負わされたような負荷を、私たちに負わせないで下さい。主よ、わたしたちの力でかなわないものを、担わせないで下さい。
***
それから自分用に、おとなりのテーブルできれいな布やはちみつなどを売ってらっしゃった方から、はちみつを1瓶と、加えてこのようなものを買いました。
「チェキチ」という名の台所道具で、中央アジアのひらたい、まあるいパンを焼くときにパンの真ん中ばかりがふくらんでしまうのを防ぐのに使うものだそうです。いいルックス。いい名前。そして用途がまたいい。かっこいい。手に握ると、なぞの万能感がわいてきます。
kirgis bread stamp で検索すると、「チェキチ」と「チェキチ」周辺のいろいろな画像が見られます。kirgis を uzbek や kazakh に置き換えても、更にいろいろな画像が見られる。
そしてはちみつもすん、ごく、おいしい。ふわふわしていていいかおりがして、ころころと喉をころがってゆきます。インターネット通販もやっていらっしゃるようです。