クリスティーズじゃない方の大手競売会社が4/19から開催するというオークションのロットを閲覧していました。
“Orientalist & Middle Eastern Week”
「オリエント」ではなく「オリエンタリスト」。あ、ドラクロワの素描みっけ。
デイヴィッド・ロバーツの水彩画もみっけ。
こういう、生真面目な絵筆が好きです。
それから、同オークションの“The Library of Mohamed and Margaret Makiya”コレクションというのを眺めてみたりなど。Mohamed Makiyaさんというのは、どうやら建築家の方?なのらしい。御本がいっぱい。誰それの何とかの初版、とか。そういうふうな具合。
サー・リチャード・バートンの御本がいくつか出ています。これなんかどうですか。見ただけでどんなにおいがしてるか、だいたい想像ついちゃいそうなルックスです。ああ、嗅ぎたい(変態
読むだけだったらできちゃうんですよ。→ PERSONAL NARRATIVE OF A PILGRIMAGE TO EL MEDINAH AND MECCAH
でもにおいはさすがに嗅げないからなあ……
あとこれもサー・バートンの御本ひとそろい。の、中の挿絵だそうなのですが、
色合いが何か。何かを彷彿とさせる。
これであるとか、これであるとか、これなんかもう猛者っていう風情です。何か知らんがすっごいつよそう。
こうして、真に見るべきもの・労力その他を払うべきものはごまんとあるはずのところを、かろうじて御本のかたちをしているかつて御本であった何かがスクリーンの向こうで朽ちかけているのをだらだら閲覧しつつ「うーんたまらん」「嗅ぎたい」なんつって、マウスをかちかちしているわけです。そりゃあ E. サイードが怒るのももっともなことである。