洗濯機を3回まわして、さつまいもの皮をむいて水にさらし、いまは黒豆をもどしているところです。これから、おさかなを買いにゆきます。その前に、
“40 Sufi Comics”という、インドはバンガロール在住のムスリム兄弟アリとアリフが描くコミックスの日本語化をお手伝いしました。お時間あるときにご覧頂けると幸いです。人名の表記であったり句読点であったり、ところどころお直しちゅうではあるのですがそのあたりはなんというか悠久のインドと思って気長に待ってあげてください。わたしはこれ↑がずっとお気に入りです。
“40 Sufi Comics”にはシーアの人々に尊敬されている方々が沢山登場します。作者兄弟が子供の頃に通ったマドラサの先生のお話が、彼らのコミックスの原点となっているとのことでした。
わたしのコーランの先生はスンニーでしたから、わたしの知っている宗教的作法はスンニーのそれです。そして先生が教えてくれたことのひとつに「シーアもスンニーも同じイスラムの傘の下のムスリム。仲良く、サラームを与え合いなさい」というのがありました。だからアリとアリフが、子供時代の大事な思い出を心を込めて描いたこのコミックスの、日本語化をお手伝いできたことがとてもうれしいです。先生の教えをひとつ守る機会になりました。
アリー(彼の魂に神がご満足なさいますように)はシーアの皆さんの「イマーム」であると同時に、スンニーの皆さんのいう「正統カリフ」のおひとりです。またイマーム・バーキルさんはイブン・マーリクさんの、イマーム・ジャアファルさんはアブー・ハニーファさんの師にあたる人々でもあります。そしてイブン・マーリクさんもアブー・ハニーファさんも、お二人ともスンニーの皆さんが「四大法学」として大事にしている学派であるマーリキー学派、ハナフィー学派の、それぞれ学祖にあたります。色々と対比されがちではありますが、シーアとスンニーには違いよりも共通点の方がはるかに多いのです。
40 Sufi Comics
ペーパーバック、Kindle版もあります。
amazon.comではレビューが20件ほどついており、どれもおおむね好評です。1つだけ「これはスーフィー・コミックスじゃない。シーア・コミックスだ」という評がありますけれども、シーアにもスンニーにもいわゆる「スーフィー」的な方々はいくらでもいらっしゃるので、そういうあれはあんまり意味がない気がします(そうは言ってもこの評者も、「コミックスとしてはおもしろい」と作品そのものは気に入っておられるようではあります。よかったね)。
ウェブ上で公開されているのはコミックスの部分だけですが、本来はコミックス1話づつにコーランやハディースの引用などが出典として・あるいは解説として添えられており親切です。折々、この部分も日本語にしてゆこうともくろんでいます。最近では作者のアリとアリフ兄弟ももろもろスキルアップしてフルカラーver.も作ったりしている様子。モノクロでは白抜きになっているイマームの御顔も、フルカラーver.ではハイライトがはいって「ぴかーっ」て光ってます。
では、おさかなを買いにゆきます。
Islam 101: The rise of Sufi Comics
Why Everyone Will Love These Sufi Islamic Comic Books