もう一人のユダヤの王

『精神的マスナヴィー』1巻 ジャラールッディーン・ムハンマド・ルーミー   もう一人のユダヤの王 宰相の引き起こした取り返しのつかない大惨事に、人々は治癒の術も薬もなく苦悩した。そこへ追い打ちをかけるように、二...

ユダヤの王とキリスト教徒

『精神的マスナヴィー』1巻 ジャラールッディーン・ムハンマド・ルーミー   ユダヤの王とキリスト教徒 ユダヤの民を治める王がいた。王はイエスの敵であった。圧政を敷き、キリスト教徒達を弾圧した。 それはイエスが拓...

青物屋と緑色のオウム

『精神的マスナヴィー』1巻 ジャラールッディーン・ムハンマド・ルーミー   青物屋と緑色のオウム あるところに青物屋がいた。青物屋は一羽のオウムを飼っていた。甘くかわいらしい声でものを言う緑色のオウムだった。椅...

終)もう一人のユダヤの王

『精神的マスナヴィー』1巻 ジャラールッディーン・ムハンマド・ルーミー   続)もう一人のユダヤの王 驚くべき光景を目の当たりにしても、だがユダヤの王の口から出たのは嘲笑と否定の言葉のみだった。王の側近達は言っ...

預言者フードと、風に滅ぼされたアードの民

『精神的マスナヴィー』1巻 ジャラールッディーン・ムハンマド・ルーミー   預言者フードと、風に滅ぼされたアードの民 預言者フードが信じる者達の周囲に線を描くと、風もその線を超えようとはせず、周囲で柔らかにそよ...

続)もう一人のユダヤの王

『精神的マスナヴィー』1巻 ジャラールッディーン・ムハンマド・ルーミー   続)もう一人のユダヤの王 やがて王は炎に顔を向けて言った。「なんという気性の激しさ、荒さか。おい、そこの者。答えろ、貴様は何か特別な生...

ムハンマドを嘲笑する者に課される罰

『精神的マスナヴィー』1巻 ジャラールッディーン・ムハンマド・ルーミー   ムハンマドを嘲笑する者に課される罰 ある男が唇を歪め、嘲笑を込めてアハマド(ムハンマド)の名を呼んだ。 すると男の唇は、そのまま歪んで...

終)何故にアリーは剣を捨てたか

『精神的マスナヴィー』1巻 ジャラールッディーン・ムハンマド・ルーミー   終)何故にアリーは剣を捨てたか 信じる者達の長アリーは戦場で相見えた異教の騎士に言った。「若者よ。おまえと剣を交え、おまえが私の顔に唾...

終)アリーと暗殺者

『精神的マスナヴィー』1巻 ジャラールッディーン・ムハンマド・ルーミー   終)アリーと暗殺者 アリーの話に戻ろう、彼と、彼の暗殺者について。彼が暗殺者に示した優しさについて、卓越した彼の倫理と、ひときわ優れた...